犬や猫の室内飼育で必須!夏の暑さ対策や散歩のタイミングとおすすめグッズ

2022.07.20全て犬関連コラム猫関連コラム

例年、夏の気温は上昇しており、ジメジメと蒸し暑い日本の夏が苦手な方も少なくありません。
こうした暑い夏は熱中症や脱水症など、体の不調を引き起こすことがあります。そして、これは人間だけでなく、犬や猫などのペットも同様です。
たとえ室内飼育だったとしても、暑さによって体調を崩し、最悪の場合死に至る恐れもあります。
ここでは犬猫の夏対策の必要性から具体的な対策方法、おすすめのグッズまでを紹介していきますので、室内でペットを飼育している方はぜひ最後までご覧ください。

犬・猫の室内飼育の夏対策の必要性

犬や猫の熱中症と言っても、いまいち馴染みがない方もいらっしゃるでしょう。そもそも、犬や猫に夏対策を施す必要があるのか疑問に思うかもしれません。
しかし、動物は人間とは違い体調不良を表に出すことはせず、気づいた時には飼い主が想像もしていなかった事態に陥る可能性もあります。
では具体的にどのような点について対策を施さなければいけないのか紹介していきます。

※出典:環境省「まもれますか? ペットの健康と安全」

熱中症予防

人間でも暑い気温の中、水分を取らなければ熱中症になってしまいます。そしてこれは犬や猫も同様です。
初期症状ではハアハアと激しい口呼吸や口や目の粘膜が充血するなどの症状が見られます。
特に猫は普段口呼吸を行わず、鼻で呼吸を行っています。そのため、激しい口呼吸を行っている場合、それは体温を下げようとしているのかもしれません。
こうした初期症状がみられた場合、すぐに涼しい空間を用意してあげる、冷たい水を用意するなどの対処を行いましょう。
もし、症状が進行し重症化すると、虚脱と呼ばれるぐったりと意識がない状態になったり、嘔吐下痢、けいれんなどの症状が表れます。最悪の場合、播種性血管内凝固症候群(DIC)と呼ばれる合併症を引き起こし、死に至る恐れもあるため注意が必要です。

夏バテの防止

暑さや水分不足から生じる体調不良として、熱中症の他にも夏バテが挙げられます。熱中症に比べて軽視されがちですが、ペットにとっては夏バテも十分に危険です。
熱中症が急激に体調を悪化させる症状ならば、夏バテは慢性的に体調を悪化させる症状と言えるでしょう。そのため、夏バテを放置するというのは体調不良の状態を放置することと同じです。
夏バテのように体調不良の状態では、犬や猫の免疫力も低下してしまいます。免疫力が落ちた状態が長引くと別の病気の引き金となる恐れもあるでしょう。
また、体力がない幼齢期やシニア期の動物は夏バテでも命を落とす危険があります。人間であれば休むことで体力を回復し夏バテを克服できますが、犬や猫ではそうはいきません。
飼い主側がペットの体調を観察し、管理してあげる必要があります。

皮膚病の予防

夏の脅威は気温上昇による、暑さだけではありません。ジメジメとした湿気も、ペットの体調を崩す原因となります。
気を付けなければならない体調不良として、ペットの皮膚病が挙げられます。
湿度と気温が上昇していくと、雑菌が繁殖しやすい環境となります。これにより、肌の傷口から雑菌が入り込みやすくなってしまいます。そして、傷口から入り込んだ雑菌は増殖し皮膚病を引き起こしてしまうのです。
また、夏場はエアコンや紫外線の影響で皮膚が乾燥しやすく、これも皮膚病を引き起こす原因となります。
さらに、気温と湿度が上昇すると、ノミも活発になってきます。犬や猫はノミに寄生されると、アレルギー反応を引き起こし強いかゆみを引き起こします。
このように夏場は気温と湿度の上昇によって、様々な皮膚病が発生しやすい環境です。皮膚病も早期に対処すれば重症化を避けられるため、日頃からペットの肌の状態を確認しましょう。

留守番はリスクが高まるので要注意

夏になると飼い主である皆さんにも様々なイベントがあるでしょう。時には遠出をして数日家を留守にする場合もあるかもしれません。そうなると、必然的に室内飼育のペットたちは留守番をすることになりますが、夏場の留守番には注意が必要です。
当然ですが、犬や猫は自分でエアコンを起動させることは出来ません。また、ドアや窓も完全に締め切っているため、自分たちで新鮮な水にたどり着くことも難しいでしょう。つまり、飼い主があらかじめ準備をしておかなければ、締め切った家の中でペットたちは熱中症に陥る恐れがあります。
また、一度熱中症になると症状の進行は早く、対処が遅れると死に至る可能性もあります。飼い主も外出していた状態では病院に連れていくことも出来ず、帰ってきたときには熱中症が重症化していたという事例もあるようです。
夏場にペットを留守番させるときには、熱中症や夏バテ対策をしっかりと施す必要があるでしょう。

散歩中のやけど

普段靴を履いて過ごす私たちでは気づかないかもしれませんが、夏場の強い日差しを受けた地面は高温に熱されている場合があります。特にアスファルトやコンクリートなどは砂場よりも熱を吸収しやすく、非常に高温な状態になっています。
何も対策が施されていないアスファルトやコンクリートだと、気温30度程度の日でも、路面温度は60度近くまで熱く暑くなると言われています。
これだけ高温な地面を犬に歩かせるのは非常に危険です。場合によっては足裏をやけどする恐れもあるでしょう。

犬・猫の室内飼育の夏対策5選

このように、夏場は室内であっても様々な危険があり、飼い主がペットの夏対策を施す必要があります。とはいっても具体的に何をすればよいのか思いつかない方もいるでしょう。
ここでは犬や猫の室内飼育における夏対策についても紹介していきます。

適切なエアコンの温度調整

夏対策をするのであれば、何といってもエアコンの温度調整は真っ先に行いましょう。
犬や猫が熱中症になるのは高温の環境です。そのため、基本的には一部屋だけでもエアコンで温度を下げた、涼しく過ごせる環境を用意してあげるのがおすすめです。
家庭によってはエアコンに人感センサーが搭載されている場合もあるでしょう。人感センサー自体は電気代節約にもつながる便利な機能です。しかし、犬や猫といった小さな生き物には、センサーが反応しないケースも少なくありません。
そのため、人感センサーに頼りきりにせず、飼い主自身がエアコンの操作をしてあげるよう心がけましょう。

部屋の温度を上がりにくくする

また、部屋の温度調整をする上で、そもそも温度を上がりにくくするのもおすすめです。部屋の温度を下げるならば、エアコンだけでよいと思われるかもしれませんが、完全に締め切られた部屋は新鮮な空気が入ってこず、快適な空間とは言えません。
そのため、エアコンをつける部屋でも定期的な喚起をする必要があるでしょう。また、犬や猫も常にエアコンのある部屋にとどまるわけではなく、その時々で過ごしやすい場所に移動します。
エアコンのある部屋以外でも、ある程度温度が上がりにくい状態にしておくと、ペットたちも喜ぶはずです。
具体的には窓を上げて涼しい風を室内に入れる、遮熱カーテンなどを付けて直射日光を遮るなどがおすすめです。

新鮮な水を飲める環境づくり

熱中症や夏バテの原因となるのは高い気温の他にも、水分不足が挙げられます。そのため、これらを防ぐためには「たくさんの水を飲む」というのが非常に重要です。
例えば、水飲み場を複数設置するというのも良いでしょう。水飲み場を1か所しか用意していない家庭も少なくありません。春・秋・冬の3シーズンであれば問題ありませんが、暑い夏だけでも複数水飲み場を用意するのもおすすめです。
ペットがよくくつろいでいる部屋ごとに水飲み場を設置し、いつでも水を飲めるようにしておきましょう。
また、摂取する水にも気を配ってみましょう。夏場に水を放置しておくと、雑菌が繁殖する可能性があります。不潔な水を常飲していると、それが原因で病気になる恐れもあります。
飼い主である皆さんは雑菌が繁殖する前に水はこまめに取り換えるよう習慣づけておきましょう。

サマーカット

サマーカットをして犬や猫の体毛をスッキリしてあげるのもおすすめです。
フワフワとした動物の体毛は触っていてとても気持ちが良いものですが、その分皮膚が蒸れやすく皮膚病の原因になるかもしれません。当然ながら、厚ぼったい体毛を持っていると、それだけ体温を外に逃がしにくくなり熱中症にもつながります。
サマーカットを行えばこうした不満点を解消できます。また、飼い主にとってもペットの体毛が薄くなることで、皮膚の異常に気付きやすくなります。皮膚病は早期の対応が重要になってくるため、以上に気づきやすい状態にしておくのは非常に有効です。
一方で、サマーカットをせずとも夏の換毛期で、体毛が抜け落ちる子もいます。必要以上に体毛を落としてしまうと、今度はエアコンのきいた部屋で体を冷やし、体調を崩してしまうかもしれません。サマーカットを行う際は、ご家庭の犬や猫の状態を考慮して行いましょう。

犬の散歩は早朝がおすすめ

犬は人間に比べて地面に近い場所を歩くため、その日の気温以上に高温の環境下にさらされています。環境省の「熱中症環境保護マニュアル2022」によると、32度の気温でも地面に近い犬は、36度程度の環境を過ごしていると言われています。
つまり、犬は人間よりも高い気温の中、外の環境で過ごしているのです。そのため、犬の散歩を行う際は、なるべく気温の低い時間帯を選ぶと良いでしょう。
特に早朝であれば気温が低いだけでなく、夜間で地面も冷やされているため、やけどの心配もありません。また、散歩中に犬にもこまめな給水を施してあげると、熱中症にかかることもなくなります。

※出典:環境省「熱中症環境保健マニュアル2022」

犬・猫の室内飼育のおすすめグッズ5選

室内飼育と言えど、犬や猫には夏対策が必須となります。室内飼育の犬や猫は人間のように自分で体調管理を行うことが出来ないため、飼い主がしっかりと体調を管理してあげる必要があるでしょう。
最後にペットの室内飼育向けのグッズを紹介していきます。夏対策に役立つものもございますので、参考にしてください。

SlideLock

こちらの商品はドアに差し込むことで簡単にロックできるようになります。
開き扉だけでなく、戸棚や押し入れなどの引き戸にも使用できますので、鍵が付いていないけど開けてほしくない扉に使用するのがおすすめです。
特に猫は気になる場所や、餌が収納されている場所を勝手に開けようとします。中にはどれだけ注意してもやめない子もいるでしょう。そうした場合、こちらの商品を使用するだけで、開けてほしくない場所をロックできるようになります。

※商品ページ:SlideLock(スライドロック)

TokyoBowl for Water

こちらのボウルは特殊な設計が施されており、倒れにくい形状となっています。そのため、犬や猫が激しく中の水や餌に食いついても、こぼれにくくなっています。さらに、器表面から水分が揮発するため、気化熱によって水温が変わりにくいのも特徴です。
夏場は冷たい水を補充してもすぐにぬるくなってしまいます。中にはぬるい水を嫌がって、補充したばかりの冷たい水しか飲もうとしない子もいるでしょう。夏場の水分補給は熱中症対策にも効果的なため、こちらの商品を使用してみるのはいかがでしょうか。

※商品ページ:TokoBowl for Water(トコボウル・フォーウオーター)

TUNAGOシリーズ

こちらのシリーズは細部にまでこだわった人にも犬にやさしいハーネスです。
素材には軽くて頑丈なポリエステルを使用しています。更に縫製にもこだわられており、縫製部の硬い部分が犬に直接当たらないようになっています。また、首だけでなく上半身を包み込むタイプのハーネスは、脇が擦れないデザインとなっています。
犬を飼育されている方は、細かい部分にまで考慮されたこちらのハーネスを使用してみてはいかがでしょうか。

※商品ページ:TUNAGOシリーズ

ペットハウス

ご家庭の犬や猫が快適に過ごせるように、ペットハウスを導入するのもおすすめです。ペットハウスはペット自身が一人でくつろぐことができる空間となります。
飼い主としては可愛いペットといつでも一緒にいたい気分になることもありますが、犬や猫の気持ちに寄り添い快適な場所を一つだけ用意するのも良いでしょう。

ペットシート

ペットシートとは犬や猫のトイレに置く、吸水シートです。ペットシートを敷いておくだけで尿と尿の臭いを吸収し、ペットのトイレを衛生的に保ってくれます。

すぐに吸収してくれるため、トイレ後にペットの足を汚す心配もなく、飼い主にとっても非常にありがたいでしょう。

ペットの熱中症に注意しましょう

日本の夏は気温だけでなく湿度も高くジメジメしています。そのため、油断をしていると体調を崩してしまう人も少なくありません。そしてこれは犬や猫のようなペットも同様です。

犬や猫は人間と違い自分だけで体調を管理することが難しく、どうしても飼い主の管理が必要となります。大事なペットと長く過ごしていくためにも、施すべき夏対策を確認し、健康的に夏を乗り切りましょう。