犬を自宅で飼っている人の場合、外出中に愛犬が自宅でいい子にしているかどうか、気になった経験はありませんか?
今回のコラムでは、犬を自宅で留守番させるための重要なポイントについて解説します。
「どのくらいの時間であれば留守番ができるのか?」「普段からどのようなトレーニングを行えばよいのか?」「どのような環境を整えればよいのか?」などについて見ていきましょう。
飼い主のおよそ半数が週3日以上留守番をさせている
犬を飼うときに、多くの飼い主が不安を感じるのが「犬を自宅で留守番させること」です。
留守番をさせるための重要なポイントを解説する前に、犬の留守番の実態について見ていきましょう。
ペットメディカルサポート株式会社が犬や猫の飼い主を対象として行った、「ペットの留守番」に関する実態調査によると、次のような結果が出ているそうです。
【ペットに留守番させる頻度はどれくらいですか?】
・毎日 24%
・週に3~6日 25%
・週に1~2日 17%
・月に数日 7%
・あまりない 20%
・留守番をさせない 8%
【旅行などで数日間、家を空ける場合はペットをどうしていますか?※複数回答可】
・ペットホテルに預ける 33%
・親族や友人に預ける 30%
・自宅で留守番させる 28%
・一緒に連れて行く 25%
・動物病院に預ける 18%
・自宅にペットシッターを呼ぶ 8%
・そのほか 8%
【ペットの留守番に関する悩みは何ですか?※複数回答可】
・食事の与え方 40%
・体調不良 37%
・トイレ以外での粗相 32%
・分離不安症 28%
・そのほか 8%
(出典:ペットメディカルサポート株式会社 ペットの留守番に関する実態調査)
この実態調査を見てみると、ペットに留守番をさせる頻度では、毎日が24%で週に3~6日が25%となっており、およそ半数の飼い主がペットを週3日以上留守番させていることがわかります。
それから、旅行等で家を空ける場合のペットの扱いについてですが、ペットホテル・親族・友人・動物病院に預けるなどの誰かに預けるという意見が多いものの、自宅で留守番させるという意見も28%と数値が高くなっていることがわかります。
さらに、留守番をするペットの悩みについては、多くの人が「食事の与え方」や「体調不良」を心配していることがわかるでしょう。
とくに、飼い主が自宅にすぐに戻れないという状況では、ペットの急な体調不良などが気になります。
ペットを自宅で留守番させるには、いきなり留守番をさせるのではなく、十分な準備やトレーニングを行わなければなりません。
自宅で留守番させるための具体的な準備とトレーニング
最初に、ペットの留守番に関する実態を解説しました。
半数くらいの飼い主が週3日以上留守番をさせているという実態から、自分もペットに留守番をさせようと考える人も多いでしょう。
ですが、留守番をさせるためには、しっかりとした準備やトレーニングが欠かせません。
ここでは、具体的にどのような準備が必要であるか、どのようなトレーニングが必要になるのか、について解説します。
【時間】
まず、留守番に関する問題で、大きなポイントとなるのが時間です。
一般的には、犬が留守番可能な時間は、成犬であれば6時間~8時間程度と言われています。
しかし、これはあくまでも目安の時間であり、状況によって大きく異なります。
6時間~8時間飼い主が自宅を留守にするとなると、犬が自宅で食事や排泄ができる環境を整えておかなければなりません。
また、犬の体調面などにも配慮が必要となりますので、留守番可能な時間については、さまざまな状況を考慮して決める必要があります。
いきなり長時間の留守番をさせるのではなく、まずは短い時間から留守番をさせるようにしましょう。
【環境の整備】
犬を留守番させる場合には、環境の整備が必要です。
環境の整備とは、具体的には次のようなものになります。
・食事の用意
・水の用意
・トイレの用意
・危険なものを片付けておく
・いたずらを防止する
短時間であれば、大きな問題はないでしょうが、留守にする時間が長くなれば、環境の整備が欠かせません。
とくに重要となるのが、食事や水の用意です。
ただし、長く留守にするからと言って、大量の食事を与えてしまうのはNGです。
食べ過ぎによって、肥満などにつながるおそれがあります。
それから、食事や水だけでなく、排泄できる環境を整えておくことも重要です。
犬が排泄できるように、ペット用のトイレシートもしくはトイレ用品などを準備して、排泄できる環境を整えておきましょう。
その他では、犬にとって危険なものを片付けておくことも重要となります。
例えば、誤飲してしまうなどの状況です。
犬の口に入りそうなものを出したままにしておくと、留守中に犬が誤飲してしまうおそれがあります。
さらに、自宅の中を自由に歩き回れる環境の場合、階段やソファなどから転落して怪我をしてしまう可能性もあるため、状況によってケージなどを上手に使うとよいでしょう。
いたずらを防止するための対策も必要です。
いたずら対策をしていなかった場合には、飼い主が戻ってきた際に、物が壊れているなどの状況になってしまいます。
また、物が壊れるだけで済めばよいのでしょうが、ペットのいたずらによって火災が発生してしまった例もあるのです。
とくに注意しておきたいのが、ガスコンロ等です。
犬によっては、スイッチに届いてしまう場合もあります。
飼い主が留守の間に犬がいたずらをして、火災が発生してしまうと、犬の命はもちろんですが、近隣の人も大きな危険に晒されることになるのです。
そのため、大切なペットの命、周囲の人の命を守るためにも、しっかりといたずら防止対策を行いましょう。
電気コードをかじってしまうおそれもあるため、キッチン等の危険な場所に近づけさせないようにするためには、犬用のゲートを設置するのも効果的です。
ゲートを設置しておくことで、犬に近づいてほしくない場所に、立ち入れないようにすることができます。
【トレーニング】
留守番をさせるには、さまざまなトレーニングが必要です。
具体的には、次のようなトレーニングが重要となります。
ケージに慣れさせる
留守番をさせるには、安全面の配慮から、ケージに入れることが多くなるでしょう。
しかし、普段からケージに慣れていれば、すんなりとケージに入ってくれますが、ケージに慣れていないと、留守番をさせるときに入ってくれないことがあります。
また、嫌がっているのに無理やり犬をケージに入れるようなことをすると、犬にとって大きなストレスとなってしまうでしょう。
ですから、普段の生活の中で、ケージに慣れさせておくというトレーニングが必要です。
普段からケージを使用することで、犬にとってケージが落ち着ける場所であるということを認識させるのがポイントとなります。
トイレトレーニング
それから、留守番をさせる場合には、トイレトレーニングも欠かせません。
留守番をさせる際には、飼い主が不在となってしまうため、犬が排泄してもすぐに片付けることができなくなってしまいます。
不衛生な環境にもなってしまいますし、臭いなどの問題も出てくるでしょう。
そのため、トイレトレーニングを行い、トレイの場所を覚えさせておくことが大切です。
トイレの場所をしっかりと覚えさせることで、排泄の処理にかかる時間や掃除にかかる負担を軽減することができます。
ペットのトイレでは、ペットのトイレ用の消臭剤などを活用すると、臭いの問題を軽減することができるでしょう。
短い時間から飼い主がいない状況を作る
その他では、飼い主がいない時間を作り、犬が飼い主のいない状況でも静かに過ごせるようにトレーニングを行います。
ずっと犬と一緒にいると、飼い主の姿が見えない場合、犬が寂しがって吠えることがあるでしょう。
このような状態で犬に留守番をさせてしまうと、犬の鳴き声によって、周囲の人からクレームを受ける、トラブルになってしまう可能性があります。
ですから、クレームやトラブルを未然に回避するためにも、短い時間から飼い主がいない状況でも犬が静かに過ごせるようにトレーニングを行うことが大切です。
最初は短い時間からトレーニングを開始して、少しずつ時間をのばしていき、飼い主のいない状況に慣れさせるようにしましょう。
エアコンやペットカメラを活用するのも効果的
犬に留守番をさせる場合には、準備やトレーニングが大切と解説しました。
ですが、十分な準備やトレーニングをしていても、予測できない事態に陥ってしまう場合もあります。
万が一に備えて準備しておきたいのが、エアコンやペットカメラです。
犬はあたりまえですが、部屋の中を自分で快適な温度にすることはできません。
夏場は直射日光によって、室内が思わぬ高温になってしまう可能性があります。
室内が高温になると、犬が熱中症になってしまうリスクが高まりますので、エアコンを上手に活用して、部屋の中をできるだけ快適な温度に保つように心がけておきましょう。
エアコンを上手に活用することで、より安心することができます。
ペットカメラは、留守中にペットの様子を確認するのに非常に役立つことでしょう。
離れた場所からでも、留守番をしているペットの様子が確認できるので、設置しておくとより安心です。
また、万が一留守中に何か起きた場合でも対応ができるというのも大きな魅力となります。
それから、ペットカメラの中には、温度センサーを搭載しているものもあり、事前に設定している温度を超えると、スマートフォン等に通知してくれるというものもあるのです。
ペットカメラを活用して、ペットの様子や室内の温度を把握できるようにしておくと、より安心することができるでしょう。
留守番をさせる際にはお気に入りのおもちゃを用意しておく
犬を自宅で留守番させる際には、エアコンやペットカメラを上手に活用するのがおすすめと解説しました。
では、その他で注意しておきたいポイントはあるのでしょうか?
そのポイントとして挙げられるのが、留守番をさせる際には、犬のお気に入りのおもちゃを用意しておくということです。
事前に犬のお気に入りのおもちゃを用意しておくことで、犬が留守番中に遊ぶことができます。
もちろん、犬のお気に入りのおもちゃを用意するというのは、犬が遊べるからという理由だけではありません。
遊ぶことによって、犬のストレスを軽減させるという効果にも期待することができます。
犬のストレスは、さまざまな病気につながるおそれがあります。
そのため、犬のストレスをそのままにしておくというのは適切ではありません。
普段から犬の様子を観察することや、ストレスを解消できるような対策を考えることが大切です。
ペットホテルの利用も検討してみる
犬を自宅で留守番させるための重要なポイントについて解説してきましたが、しっかりとした準備やトレーニングをしていても、不安が解消されないということもあるでしょう。
そのような場合には、ペットホテルの利用を検討してみるのも1つの方法です。
ペットホテルであれば、自宅にペットだけを留守番させるのとは異なり、人がお世話をしてくれるので、自宅で留守番をさせるよりも安心して過ごすことができます。
もちろん、自宅で留守番をさせる場合と異なり、ペットホテルを利用する場合にはそれなりの費用がかかってしまいますので、コスト面が気になるでしょうが、利用を検討してみる価値はあるでしょう。
また、ペットホテルを利用することを検討する場合、環境の変化によって、快適に過ごせるかどうか不安という場合もあると思います。
留守番やペットホテルに預けるのが不安という場合には、ペットと一緒に出掛けることができる場所を旅行に選ぶのもよいでしょう。
数は限られてしまいますが、ペットと一緒に過ごすことができる施設もあります。
インターネットであれば、このようなペットと一緒に過ごすことができる施設も簡単に見つけることが可能です。
ペットと一緒に過ごすことができる施設を利用して、留守番や預けるのではなく、一緒に過ごすという選択をするのもよいでしょう。
ただし、ペットと一緒に過ごせる施設であっても、環境の変化によってペットにストレスがかかる、快適に過ごせない可能性もありますので、十分注意が必要です。
ペットの普段の様子や性格などを考慮しながら、一緒に連れて行くか、預けるか、留守番をさせるかを決めるとよいでしょう。
ペットに留守番をさせる際に役立つアイテム
旅行であれば、ペットを一緒に連れて行くという選択が可能ですが、仕事での出張などどうしても一緒に連れて行くことができない場合があります。
その場合には、犬を自宅で留守番させることになるでしょうが、その際に役立つアイテムをいくつか見ていきましょう。
KnobLockノブロック
こちらのアイテムは、いたずらや事故の防止に役立つアイテムです。
キッチンや洗面所等の事故や怪我のおそれがある場所、寝室などの入って欲しくない場所への侵入を防ぐことができるアイテムとなっています。
簡単にドアノブをロックすることができるので、ペットの侵入を防ぐことができるのです。
さらに、進入を防ぐだけでなく、事故を防止するのにも役立ちます。
ドアを開けたままにしていると、風の影響によってドアが閉まってしまう、飼い主がペットの存在に気づかずにドアを閉めてしまうと、閉じ込めやしっぽなどが挟まってケガをしてしまうおそれがあります。
ですが、ドアが完全に閉まらないようにすることで、事故を防止することが可能です。
商品ページ:KnobLockノブロック
SlideLockスライドロック
こちらのアイテムは、ペットが引き戸を開けてしまうのを防ぐことができるアイテム。
使い方は非常に簡単で、差し込むだけでロックをすることができます。
押し入れや戸棚のロックに便利です。
それから、引き戸だけでなく、開き扉のドアストッパーとしても役立ちます。
商品ページ:SlideLockスライドロック
Pet Carrier muna BCミュナBC
こちらのアイテムは、ゆったりとしたスペースを確保しており、ペットが快適に過ごすことが可能です。
自宅でペットの家として活用することもできますが、車でペットと出掛ける際にも便利。
付属のベルトを活用して、車のシートベルトを装着・固定すれば、より安全にペットとのドライブを楽しむことができます。
さらに、室内やドライブで活用できるだけでなく、その他にもキャリーカートにセットして使うこともできますし、「背負う」「抱える」「手提げ」「ショルダー」といった使い方ができるので、シーンにあわせて最適な使い方ができるのも大きな魅力です。
商品ページ:Pet Carrier muna BCミュナBC
ぜひ、ペットの留守番やペットとのお出かけの際にご活用ください。
まとめ
犬を自宅で留守番させるためには、しっかりとした準備やトレーニングが必要です。
また、エアコンやペットカメラなどを上手に活用することも重要となります。
さらに、ペットの留守番の際に役立つ便利なアイテムも販売されていますので、こちらを活用してみるのもおすすめです。