国際線の飛行機でペットを機内に持ち込むことはできる?

2024.05.07全て犬関連コラム猫関連コラム

ペットを飼っている人であれば、「ペットを連れて海外に行きたい!」と考えることもあるでしょう。
そこで気になるのが、「国際線の飛行機でペットを機内に持ち込むことはできるのか?」ということです。
今回のコラムでは、その点について解説します。

機内に持ち込むことができるかは航空会社によって異なる

ペットを飼っている人であれば、国内だけでなく、一緒に海外に行きたいと考える人も多いでしょう。
海外に行くためには、国際線の飛行機を利用することになりますが、そこで気になるのが「ペットを機内に持ち込むことができるのか?」ということです。

いくつかの航空会社について調べてみると、次のような対応をしていることがわかりました。

ANA(国際線)

ペットの機内への持ち込みはできません。
ペットについては、チェックインカウンターにて、預けて貨物室に乗せて運ぶというルールになっています。
また、預けられるペットについては、次の通りです。
○ 犬・猫・小型の鳥
○ ウサギ・ハムスター・フェレット
○ その他小動物

さらに、予約の際にペットとケージの重さの合計やケージサイズ、ペットの種類を伝える必要があります。
それから、短頭犬種については、5月~10月については呼吸困難や熱中症などのリスクがあるため、預かりを中止。

(参考: https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/reservation/support/international/pets/)

JAL(国際線)

こちらもペットの機内への持ち込みはできません。
ペットを預けるには、貨物室内のスペースを確保するために、事前に予約が必要となっています。
さらに、予約を行う際にはクレートの大きさやペットとクレートの重さ、ペットの種類や生後8週間以上であるかなどの情報が必要です。
また、預けることができるペットの種類は次の通り。
○ 犬・猫・小鳥
○ ウサギ・フェレット・ハムスター
○ モルモット・リス・チンチラ

フレンチ・ブルドッグやブルドッグについては、預けることができません。
その他にも妊娠中の動物についても預けることができない決まりとなっています。
(参考: https://www.jal.co.jp/jp/ja/inter/support/pet/#num02_1)

大韓航空

大韓航空の場合には、ペットの機内への持ち込みが認められています。
ただし、機内への持ち込みの場合には、ペットとケージの合計重量が7㎏以下となっているのです。
さらに、ケージを機内に持ち込む場合については、座席の下に収納できるものに限るとされています。
また、機内に置いてペットをケージから出す、ペットを座席に座らせる、ペットを膝の上に置くなどの行為も禁止です。

同伴可能なペットについては、生後8週以上である犬・猫・鳥となっています。
(参考: https://www.koreanair.com/jp/ja/airport/assistance/travel-with-pet/requirements)

ここでは、いくつかの航空会社について見てきましたが、ペットを機内に持ち込むことができるかどうかは、航空会社によって異なると言えます。

ペットを飛行機に乗せることで死亡するリスクもある

国際線の飛行機でペットを機内に持ち込めるかどうか、について解説しました。
それぞれの航空会社によって異なるということでしたが、その他にも注意しておきたいことがあります。
その注意しておきたいこととは、ペットを飛行機に乗せることで、ペットが死亡するリスクがあるということです。
ペットを家族同然に思っている飼い主さんにとっては、絶対に避けたいところですが、実際に死亡事例もあります。
例えば、 JALの公開している資料では、2019年から2023年までに犬・猫・小鳥の死亡事例が掲載されています。
各航空会社でも注意事項が書かれていますが、ペットが飛行機に乗るというのは、人間が考えているよりも、ペットの健康状態に大きな影響を与える可能性があるのです。
とくに、次のようなことが起こる可能性があります。

・温度や湿度の大きな変化
・大きな音が発生する
・十分な食事や水分が与えられていないと衰弱してしまう

まず、注意しなければいけないのが、温度や湿度の大きな変化です。
航空会社でも空調管理を行っていますが、飛行機に乗り降りする際などは、季節によって大きな変化が生じるリスクがあります。
そのため、ペットが体調を崩してしまう可能性があるのです。

また、飛行機ではさまざまな大きな音が出ます。
大きな音とは、飛行機のエンジン音や機械を操作する際の音、飛行機の風を切る音などのことです。
人間でも飛行場では大きな音を聞いてびっくりすることがありますから、ペットであればこれまでに経験したことのないような大きな音で、ストレスを感じてしまうでしょう。
ストレスによって体調を崩す場合や病気になってしまう場合もあります。

それから、国際線の飛行機では、目的地によっても異なりますが、基本的に長時間のフライトです。
貨物室に預けられているペットについては、世話をする係員はいませんので、十分な食事や水分が与えられていないと、ペットが衰弱してしまう可能性があります。
とくに、暑い季節などは注意が必要となるでしょう。

皆さんも覚えている人が多いと思いますが、羽田空港の滑走路で起きた、日本航空の旅客機と海上保安庁の航空機による衝突事故では、貨物室に預けられていたペットが2匹犠牲になっています。
非常に悲しい事故です。
この事故をきっかけに、さまざまな議論が活発化していますので、将来的にはペットも飼い主と同じ客室で空の旅を楽しめるような時代になるかもしれません。

ケージやクレートのルールも航空会社によって異なる

国際線の飛行機にペットを乗せる場合には、ケージやクレートが必要となります。
そこで気になるのが、どのようなサイズやタイプのものを購入すればよいのか、ということです。
まず、理解しておきたいのがケージやクレートに関するルールは、航空会社によって異なるということ。
そのため、このケージやクレートを買っておけば大丈夫とは言い切れません。

例えば、ANAではケージについては、縦・横・高さの合計が292㎝(115inch)未満で、ペットとケージの重さは合計で45㎏未満と決められています。
大韓航空では、預け入れ手荷物の場合には、ケージの幅・長さ・高さの合計が291㎝未満で、高さは最大84㎝と決められているのです。

このように、すべての航空会社が同じルールを採用しているわけではなく、それぞれルールが異なります。
そのため、利用する航空会社が決まったら、その航空会社のホームページに記載されている、ペットに関するルールを確認することが大切です。
ペットに関するルールでは、預けることができるペットの種類や預けることができる数、ケージやクレートに関するルールが記載されていることが多くなっています。

その記載されているルールを確認して、ルールに基づいたケージやクレートを利用するのがよいでしょう。
また、多くの場合スペースの関係から、事前に予約が必要です。
予約の方法や予約の流れ、予約の際に必要となる情報についてもしっかりと確認しておくことが大切となります。
大切なペットに関することですので、事前のチェックは忘れないようにしましょう。

以下のページより各商品情報をご確認の上、各航空会社に合わせたキャリーバッグをお選びください。
お出かけグッズ

まとめ

国際線の飛行機でペットを機内に持ち込むことができるかどうかは、それぞれの航空会社によって異なります。
また、必ず知っておかなければいけないのが、ペットを飛行機に乗せる場合には、健康面でのリスクがあるということです。
実際に死亡してしまう場合もありますので、十分注意が必要となります。
それから、ケージやクレートについてもそれぞれの航空会社によってルールが異なるため、しっかりとルールをチェックしておくことが大切です。