湿気があがるシーズン、ペットのニオイ対策はどうする?

2023.07.26全て商品の選び方犬関連コラム猫関連コラム

梅雨入りから夏場にかけて、室温や湿度がぐっとあがってくる季節。
ペットと一緒に暮らすなかで気になるのは、室内のペットのニオイ対策です。
ニオイの原因と予防について、知っておきたいポイントをピックアップしてみました。

湿気はニオイの原因になる?

ジメジメした梅雨シーズンや、気温が高くなり始める初夏にかけて、お部屋のペット臭が気になるタイミングが多くなりがち……その理由は「雑菌」が増えやすくなるからです。
一般的に室温25℃以上、湿度70%以上になると雑菌が増えやすい条件と言われています。
いつものお手入れをしていても、匂いが気になるときは湿度が原因かもしれません。
こまめな換気と一緒に湿度のチェックも忘れずに行いましょう。
とくに梅雨シーズンは、エアコンの室温設定と除湿機能を利用して、人にもペットにも快適なお部屋を作りたいですね。

ニオイの原因ってなに?

どうしても気になってしまうペット臭。
匂いの原因のひとつが、体臭です。
多くの動物は人と違って、皮膚に汗腺(かんせん)がほとんどないため汗をダラダラと流しません。
犬や猫では、汗腺は肉球や鼻先にわずかあるだけです。
そのかわり、ほぼ全身にアポクリン腺というものがあり、少し油っぽい分泌液が出ます。
もともと分泌液自体に匂いはそれほどありません。
皮膚や毛についている常在菌と結びつくことで、匂いが発生するようになります。
とくに耳や脇、肛門付近にはアポクリン腺が多くあるため、匂いが強くなりやすい場所です。
湿度や室温が高いと、アポクリン腺からでた分泌液が皮脂が酸化しやすくなるため、ペット臭を強く感じてしまいます。

動物にとって、ニオイはサイン

人にとっては、気になってしまうペット臭……でも動物にとっては、コミュニケーションの手段のひとつでもあります。
縄張りを示すマーキングや、異性へのアピールや親子間の認識にも役立ちます。
動物にとって〝自分の匂いがすること〟は安心にもつながります。
匂いを完全にゼロにしようとすると、不安になったりストレスを感じる場合もあるので気を付けたいところです。

また、匂いがいつもより強いかも? と感じた時は、病気のサインかもしれません。
犬や猫で多いのは、お口のなかのトラブル。
3~4歳の犬・猫の約80%が、歯周病など口腔内のトラブルを抱えていると言われています。
もしも口臭が気になったら、食べカスや歯石がたまっている可能性も。
日々の口腔ケアや検診を受けることが、口臭や歯周病予防につながります。
ほかにも、耳垢や目ヤニが発生していないかのチェックも大切です。
犬・猫がお尻のあたりをよく舐めたり、床にすりつけるように歩くのもサインのひとつ。
肛門腺と呼ばれる場所に分泌物が溜まってしまうと、こんな行動をとるのです。
炎症を起こさないよう、分泌物を出してあげる必要があるので、動物病院の指導を受けましょう。

ニオイ予防のためにすること

ブラッシング

ブラッシングは毛や皮膚についた汚れを取り除くだけでなく、飼い主とのスキンシップにもなります。
嫌がっている場合は決して無理をせず、ペットがリラックスできる状態でブラッシングしましょう。

シャンプー

猫の場合は、自分でグルーミングをすることで清潔さを保っていること、水を嫌がる子が多いことから、シャンプーは無理にせず、1年に1~2度程度でもいいと言われています。
ただし長毛種は、グルーミングやブラッシングだけでは汚れが落ちない時もあるので、1~2ヶ月に1度シャンプーが効果的です。
犬の場合、散歩中に汚れがついてしまったり、皮脂汚れがたまる場合が多いのでシャンプーはオススメです。
とくに梅雨~夏といった湿気・気温が高いシーズンは、2~3週間に1度程度行いましょう。
犬・猫どちらも必ずペット用シャンプーを使用し、シャンプー後はしっかり水分を乾かしてあげましょう。

口腔ケア

お口のケアは犬・猫にとってとても大事なこと。
毎日の歯磨きがベストですが、難しい場合は週に3回程度を目安にしましょう。
歯磨きは生後2~3か月頃から少しずつ慣らしていくことをおすすめします。
ペット用歯ブラシ以外にも、ジェルやシートを使ったケア・歯磨きガムなどもあります。
もし飼い主さんによるケアが難しい場合は、無理をせず動物病院で相談してみてください。

目のケア

犬・猫の種類によって、涙やけを起こしやすい子たちがいます。
目の周りの毛だけ色が変わっていないか、目ヤニが出ていないかをチェックしましょう。
涙やけや目ヤニは雑菌が繁殖しやすく、ニオイや病気の原因になります。見つけた場合は、柔らかいガーゼを濡らしたものや綿棒などで優しく拭き取ってあげましょう。

耳のケア

ピンと立った耳の形をしている犬や猫の場合、耳垢はたまりにくく自浄効果もあるため耳掃除は必要ありません。
しかし「折れ耳」や「垂れ耳」といった、耳穴を塞ぐような形の耳を持つ種類の子たちは、蒸れやすく耳垢や雑菌がたまりやすくなります。
耳は目と同じくらいデリケートな場所なので、柔らかいガーゼを濡らし、見える範囲だけを優しく拭きます。
もしニオイがしたり膿が出ている場合は、すぐに動物病院で診察を受けましょう。

シワ周りのケア

パグやフレンチ・ブルドッグのような、顔や体にシワのある種類の犬は、シワのなかに皮脂や汚れがたまりやすくなります。
シワのなかで雑菌が増えてしまうと、ニオイだけでなく皮膚炎の原因になってしまうことも。
毎日~週1回程度、人肌程度の温度の蒸しタオルや濡れタオルで、シワの間を優しく拭いてあげましょう。
最後に乾いたガーゼやタオルでしっかり水分を吸収するのも忘れずに。

お家のなかのペット臭を防ぐには?

ペット自身のケアとともに、お部屋のなかで匂いを防ぐコツも押さえておきましょう。

トイレ周り

・トイレ周辺をドーム・壁状に覆って匂いや猫砂などの飛び散りを防ぐ
・猫砂やトイレシートはこまめに交換する
・消臭効果のある猫砂やペットシートを使う
・空気清浄機を置いたり、換気口の近くにトイレを設置する
・トイレやシートの下に、掃除しやすいマットを敷いておく
・猫砂や排泄物、汚れたペットシートはビニール袋に密封し、フタつきのゴミ箱に捨てる
・トイレ本体の丸洗いをこまめに行う

ToiletScreen(トイレスクリーン)

トイレ周辺をキレイに保つために、猫砂やオシッコの飛び散りを防げるトイレスクリーンがおすすめです。
半透明のパネルを曲げただけの軽い存在感なため、室内の空間に溶け込みやすくなっています。

※関連商品:ToiletScreenトイレスクリーン

Scoop(スクープ)

猫砂のお掃除におすすめのトイレスコップです。
ふるいにかけるための穴の大きさを自在に調節できます。
網目の大きさを変えられるので、細かい猫砂にも大粒の猫砂にも対応可能です。

※関連商品:Scoop(スクープ)

室内

・ソファやクッション、ペット用ベッドなど、ペットがくつろぐ場所の布製品はこまめに洗濯する
・部屋全体の換気を行う
・湿度があがりすぎないように、エアコン等の除湿機能を利用する

FurRemover(ファーリムーバー)

丸ごと洗うのが難しいソファやクッションなどに付着した抜け毛のお掃除には、ファーリムーバーがおすすめです。
ファーリムーバーを使えば、手軽に抜け毛のお掃除をすることができます。
ブレード部分のギザギザの形状とブレードの材質の特性により、布に絡んだ抜け毛を集めることができます。

※関連商品:FurRemover(ファーリムーバー)

ごはん・飲み水

・ペットの食器は食事ごとに洗う
・食べ残したごはんは、すぐに処理する(ウェットフードの場合はとくに注意)
・飲み水は1日2~3回程度は交換し、清潔さを保つ

汚れてしまった場所

トイレ以外の場所で粗相をしてしまった時は、慌てず匂いを落としましょう。
・排泄物がある場合は取り除き、ペットシート等で水分をしっかり吸収する
・フローリングの場合は、ペット用洗剤等で拭き掃除をしたあと、水拭き・乾拭きを行う
・カーペットの場合は、ペット用洗剤等をしっかり叩きこんだあと、水拭き・乾拭きを行う
・布製品など洗濯できるものは、汚れた部分を一度熱湯につけてから洗濯する

覚えておきたい、NGな消臭対策

ペット臭の対策として、絶対にやってはいけないことがあることもチェックしておきましょう。
とくに猫や小動物は匂いに敏感だったり、健康被害を起こす可能性もあります。
・ペット用以外の消臭剤、消臭スプレーを使うのはNG!
・アロマ、お香、精油といった匂いを発するものを使うのはNG!
・漂白剤、匂いがきつい洗剤や柔軟剤を使うのはNG!
・ペットがなめるかもしれない場所へのアルコール消毒は注意!

ニオイ対策には、ペットの健康を守る大事なサインも含まれています。
大事な家族の一員であるペットたちの快適さを考えながら、行いましょう。