最近は猫を家の外に出すリスクが認知され、完全室内飼いのご家庭が増えました。一方で、行動範囲が家の中だけに制限されるため、運動不足の猫が増えています。
猫にとって運動不足は肥満やストレスの原因となり、さまざまな病気につながることが懸念されます。
今回は猫の運動不足とその解消法について、キャットタワーの選び方、おすすめのキャットタワーなど盛りだくさんでお届けします。
猫の運動不足の原因とリスク
猫に限らず、運動不足は生活習慣病をはじめとするさまざまな病気の原因になります。
愛猫の健康を守るためにも、運動不足のサインを見落とさないようにして、適切な運動につなげましょう。
猫の運動不足で「生活習慣病」のリスクが高まる
猫にとって運動不足は肥満の原因です。人間と同様に肥満は生活習慣病のリスクを高めると言われています。
肥満は、高血圧や心疾患、糖尿病などの生活習慣病の原因です。生涯にわたって治療や管理が必要な病気も多く、猫にとっても飼い主さんにとっても大きな負担となるでしょう。
また、肥満になると満足な毛づくろいができなくなるせいで、皮膚病の原因にもなります。そのほか、関節炎による痛みで動くのが億劫になる、高いところに登れずストレスになるなど生活の質にも影響します。
愛猫の健康のためにも、日頃から適度な運動を心がけるようにしましょう。
猫の運動不足のサインとチェックポイント
猫が運動不足になると、肥満のほかにもさまざまなサインが見られるようになります。
チェックポイントは以下の5つです。
・過剰な毛づくろい
・いたずらが増える
・急に走り回る(真空行動)
・無気力になる
・肥満になる
過剰な毛づくろいやいたずらが増えるのは、運動不足によるストレスが原因だと考えられます。
毛づくろいが過剰になると、皮膚を傷めて出血したり皮膚病の原因になったりすることもありますので注意が必要です。
また、運動ができない不満を解消するためにしてはいけない場所で爪とぎをするといった問題行動を引き起こす場合もあります。
そのほか、あまったエネルギーを発散しようとして突然走り出す、無気力になって高いところに登らない、おもちゃに関心を示さないといった様子が見られる猫もいます。
猫の運動不足の解消のコツ
運動は必要だけれど、たくさん運動をさせれば良いと言うわけでもありません。
猫は年齢や毛の長さによって運動量が異なります。適切な運動量と運動不足の解消方法について知っておきましょう。
猫の適切な運動量は「年齢」で異なる
子猫、成猫、老猫では必要な運動量が異なります。それぞれの年齢に合わせて適度な運動をさせ、負担のないように運動をさせましょう。
・子猫(生後7か月程度)
生後7か月程度までの子猫は、好奇心旺盛でいろいろなものに興味を持ちます。兄弟と激しくじゃれあう、動くものや音がするものに飛びつくといった行動が見られます。
・成猫(生後7か月~7歳)
生後7か月〜7歳までの成猫は、少しずつ落ち着いていきますが、まだまだ運動量も多く活発な年代です。上下運動を取り入れながら、狩猟本能を満たしてあげるような遊びがおすすめです。
・老猫(7歳~)
7歳になるとシニア期に突入します。7歳はまだまだ元気ですが、徐々に老化が進んでいき、運動量も減っていきます。愛猫の様子を見ながら無理のない範囲で運動させてあげましょう。
毛の長さでも運動量が異なる
猫の運動量は年齢だけでなく、毛の長さによっても異なります。
一般的に短毛種の方が活動範囲が広く、活発に動き回る傾向にあります。1日の運動量は20〜30分程度が望ましいとされています。代表的な猫種には、日本猫、ベンガル、アメリカン・ショートヘアーなどがいます。
一方で、長毛種は大人しくゆったりとした動きの猫が多く、運動量も少ない傾向です。1日10〜15分程の運動でも良いとされています。代表的な猫種は、メインクーン、ラグドール、ペルシャなどです。
猫の運動不足解消法
猫は気まぐれな動物です。人間の思うようには動いてくれませんから、犬のように一緒に運動を楽しむのは難しいでしょう。
猫に運動させるコツは、猫のペースに合わせて遊ぶことです。また、暮らしの中で自然と運動ができるように、キャットタワーや家具の配置を工夫するのがおすすめです。
・散歩
お外暮らしをしていた猫なら散歩をさせるのも良いかもしれません。外のにおいや音、風が刺激になって気分転換もできるでしょう。
散歩の際には必ず猫用のハーネスを装着し、なるべく人の少ない場所を選ぶなど、猫が安心できる環境で散歩させるようにしてください。
ただし、猫の散歩については、リスクも多く専門家の間でも賛否が分かれています。愛猫の性格なども考慮して無理強いしないようにしましょう。
・一緒に遊ぶ
おもちゃで猫と一緒に遊ぶのもおすすめです。猫にとって遊びは狩りですから、獲物の動きをイメージし、ワンパターンにならないようにおもちゃを動かしましょう。
キャットタワーや家具を利用して上下運動をさせるようにすると運動量がアップします。
・環境を整備する
猫は高い場所が好きな動物で、上下運動が得意です。キャットタワーを設置したり、家具をデコボコになるように配置したりして上下運動ができるようにしてあげましょう。壁にキャットステップを設置するのもおすすめです。
床に降りずに部屋を一周できるように、配置するのが理想です。
運動不足解消に効果のある「キャットタワー」の選び方
運動不足解消に効果のある「キャットタワー」の選び方
猫にとってキャットタワーは、運動用のツールでありながら、隠れ家としての意味もあります。運動不足解消など猫の健康面において、大きなメリットがあると言えるでしょう。
ここでは、キャットタワーを選ぶうえでの注意点やおすすめのキャットタワーを紹介します。
キャットタワーのメリット
キャットタワーは必須アイテムではありませんが、猫にとってはさまざまなメリットがあります。その中でも注目したいのは以下の3つです。
運動不足解消になる
自分だけの居場所を確保できる
ストレス発散になる
猫の運動不足解消、ストレス軽減には平坦な場所を走り回るよりも上下運動のほうが効果的です。
猫にとって高い場所は、外敵に襲われにくく安心できる場所でもあります。同居猫とケンカしたときの一時避難、優位性を見せつけるため、部屋全体を見渡し安全確認をするためなどさまざまな理由があります。
キャットタワーの注意点
メリットの大きいキャットタワーですが、安全に使うためにはいくつかの注意点があります。
選び方のポイントは以下の4つです。
・年齢に合ったものを選ぶ
・体の大きさに合ったものを選ぶ
・毛や汚れを掃除やしやすいものを選ぶ
・倒れにくく安定感のあるものを選ぶ
体の小さな子猫には、安全性重視で段差が小さく、背の低いタイプが安心です。
また、足腰の衰えた老猫も同様に段差が小さく低めのものが良いでしょう。さらに、スロープがついているなど、足腰に負担がかからないタイプをおすすめします。
キャットタワーは高さがあるため、転倒のリスクが避けられません。据え置き型のキャットタワーの場合は、土台が大きく、猫が飛び乗って浮き上がらないものを選びましょう。
とくに、大型の猫には、天井突っ張りタイプや金具で固定するタイプのキャットタワーが安心です。
おすすめのキャットタワー:Cat Forest-2キャットフォレスト2
猫の森をイメージしたツリー型のキャットタワーです。シンプルなデザインでどんなお部屋にもなじみます。
ステップの向きや高さはミリ単位で調節できます。さらに別売りのキャットパスで2つのタワーをつないでも使えるので多頭飼いのご家庭にもおすすめです。
パーツはすべてオプションとして販売しているため、万一壊れてもパーツを交換して、長くお使いいただけます。
また、天井突っ張りタイプで、床へのダメージを軽減するように配慮されているため、賃貸住宅でも安心して使用できます。
掃除は固くしぼったぞうきんで拭くだけで、抜け毛、毛玉、液体などほとんどの汚れをきれいに拭き取ることができるので、お手入れも簡単です。
キャットフォレストは、猫の成長や運動量に合わせて子猫から成猫、シニア期の猫まで安全に遊べる魅力たっぷりのキャットタワーです。
猫の運動不足解消にはキャットタワーがおすすめ
猫の運動不足は、肥満を引き起こし生活習慣病の原因になります。愛猫に少しでも長生きしてほしいと願うならば、年齢に合った適切な運動を心がけましょう。
猫の運動不足解消には、キャットタワーを設置するなどして生活の中で自然と運動ができる環境にすることをおすすめします。