災害発生時のペット同行避難と関連する法律について

2024.12.06全て犬関連コラム猫関連コラム

ペットを飼う際に必ず覚えておきたいのが、災害発生時のペット同行避難についてです。
ペットの命を守れるのは、その飼い主だけとなりますので、日頃から意識しておくことが大切となります。
今回のコラムでは、災害発生時のペット同行避難と関連する法律について見ていきましょう。

同行避難」とは飼い主がペットを同行して安全に避難すること

ペットを飼う際に必ず覚えておきたいのが、「ペット同行避難」という言葉です。
ペット同行避難とは、災害が発生した場合に、飼い主がペットを同行して、指定されている避難所等に安全に避難すること。

環境省が作成している「 人とペットの災害対策ガイドライン」でも、ペット同行避難が原則とされています。
そのため、原則として災害が発生した場合には、ペット同行避難を行うことになるのです。
似たような言葉には、「同伴避難」があります。
「同行避難」とは、飼い主がペットと一緒に安全な場所に避難することです。
「同伴避難」とは、同行避難をした後も、避難所もしくは施設等においてペットと一緒に避難生活ができることを意味します。
同行避難では、飼い主がペットと同じスペース・空間できないことになるので、ここが同伴避難との大きな違いです。

避難所では、動物が苦手な人もしくは動物アレルギーのある人もいるため、同じスペースで過ごせない場合があります。
日頃から、避難所の場所やルール、ペットの受け入れについてチェックしておきましょう。

飼い主の約8割がペット同行避難の原則を知らない!

大切なペットの命を守るためには、飼い主が災害発生時にどのように行動するか、を正しく理解しておく必要があります。
最初に、簡単にペット同行避難やペット同伴避難との違いについて解説しました。
しかし、ペット同行避難には、まだまだ大きな課題があるようです。

アイペット損害保険株式会社が、犬・猫を飼育する人を対象に行った「ペットのための防災対策に関するアンケート」によると、次のような結果が出ています。

Qあなたは、環境省発行の「人とペットの災害対策ガイドライン(旧:災害時におけるペットの救護対策ガイドラインより変更・改定)」において、ペットは飼い主との「同行避難」が原則であると伝えられていることを知っていますか?

・全体 知っている23.5% 知らない76.5%
・犬飼育者 知っている27.9% 知らない72.1%
・猫飼育者 知っている18.0% 知らない82.0%

(出典: アイペット損害保険株式会社 ペットのための防災対策に関するアンケート調査)

アンケート調査の結果を見てみると、災害発生時にはペット同行避難が原則とされていますが、それについて知っている人は全体の2割程度で、約8割の飼い主は原則を理解していないことがわかります。

ペット同行避難のためにやっておくべきこと

災害はいつ発生するかわかりません。
そのため、備えをしておくことが重要となります。
いきなりペット同行避難をしようとしても、備えをしておかなければ、スムーズに避難することは難しいでしょう。
備えとして考えられるのは、次のようなことです。

しつけ

まず、重要となるのがしつけ。
避難する際には、多くの人が避難してきますし、他の動物とも接することが想定されます。
トラブルを防止するためにも、日常の中で人や他の動物と触れ合っておくことが必要です。
無駄吠えをさせないことも重要となります。
また、避難をする際には、ケージやキャリーバッグを使用するケースが多くなりますので、普段からケージやキャリーバッグに慣れさせておくと、避難する際にスムーズに避難することができるでしょう。
ペットのストレスを軽減することもできます。

ペット用の避難用品の準備

一般的に、避難場所にはペット用のフードや水等の備えはありません。
そのため、ペット用のフードや水については、飼い主があらかじめ準備しておくことが求められます。
それから、排泄物の処理に使う用品やリード等の用品も必要です。

迷子になることを想定して飼い主の情報を明示

災害発生時には、大きな混乱が予想されるため、飼い主とペットがはぐれてしまう可能性があります。
その場合、飼い主が特定できるものがなければ、ペットが戻ってくる可能性が低くなってしまうでしょう。
マイクロチップや首輪、迷子札等によって、飼い主に関する情報を明示しておくと、迷子になった場合でも、ペットが戻ってくる可能性が高まります。

ペットの予防接種やダニ・ノミの駆除

その他では、ペットの健康管理も重要です。
他の人や動物に迷惑とならないためには、狂犬病の予防接種、ダニやノミの駆除等を行っておくことが必要となります。

預ける場所の確保

状況によっては、ペット同行避難が難しい場合もありますし、動物の種類や大きさによっても難しい場合があるでしょう。
このような場合には、あらかじめ一時的にペットを預けられる場所を確保しておくのがポイントです。
災害が発生してからでは、確保するのが難しくなるだけでなく、トラブルに発展する可能性もあるため、事前に確保しておきましょう。

災害発生時のペット対策に関連する法律について

災害発生時のペット対策に関連する法律には、次のようなものがあります。

動物の愛護及び管理に関する法律

第6条(動物愛護管理推進計画)
三 災害時における動物の適正な飼養及び保管を図るための施策に関する事項

第38条 動物愛護推進員
五 災害時において、国又は都道府県等が行う犬、猫等の動物の避難、保護等に関する施策に必要な協力をすること。
(出典: 動物の愛護及び管理に関する法律)

これまでは、ペットに関することやペット同行避難に関する事項は法律、ガイドライン等には盛り込まれていないことが多かったのですが、徐々に関連する事項が盛り込まれるようになってきています。

同行避難を行う際におすすめのアイテム

同行避難を行う際には、キャリーバッグやケージなどを使用するのが一般的です。
しかし、さまざまなものがあるため、どれを選べばよいのかわからないことも多いでしょう。
そんなときにおすすめしたいのが、次のようなアイテム。

Pet Carrier muna BC


こちらのアイテムは、ペットが快適に過ごせるのが大きな魅力です。
大き過ぎずに、ペットがゆったりと過ごすことができますし、車でペットと出掛ける際にも利用できます。
さらに、背負う・抱える・手提げ・ショルダーの4つの使い方ができるのも大きな魅力です。
シーンにあわせてご活用ください。

商品ページ:Pet Carrier muna BC

Pet Carrier muna CS2


移動が楽々行えるように、キャスターが付いたペットキャリーとなっております。
普段から家庭内で使用することができ、ペットを慣れさせることが可能です。
窓はメッシュタイプとなっているので、通気性がよく、ペットが顔を出すこともできます。
また、メッシュ素材なのでペットの爪で引っ掻かれた場合も破れにくい仕様です。
さらに、ペットの飛び出し防止リードや表面には撥水・防汚加工を施しております。
同行避難をする際にも活用できますのでおすすめです。

商品ページ:Pet Carrier muna CS2

まとめ

災害発生時には、ペット同行避難が原則となっております。
スムーズな避難を実現するためには、普段からの備えが重要です。
避難場所の確認はもちろんですが、しつけや必要な備品の準備を行っておきましょう。
以前とは異なり、ガイドラインや法律でも、ペットに関する事項が盛り込まれるようになってきました。
最新の法律などもチェックしておき、大切なペットの命を守るための行動を行いましょう。